WORKS
業務内容
型枠って何?
コンクリートは、固まる前はドロドロの液体状なので、固める為の入れ物が必要になってきます。
その入れ物を、木材で組み立てていくのが「型枠」です。
作った型枠のまま建物は建っていき、コンクリートというのは作ったら修正することがとても大変なので、図面通りに建てられる”精度”が重要な仕事となります。
建物は、「柱」「梁」「壁」「床」などのパーツが、複雑に絡まり合い、1棟1棟が全て違うものなので、型枠もその分複雑で、1棟ごとのオーダーメイドで材料を加工します。
型枠大工の仕事
工事現場では、鳶工・鉄筋工・大工・電気工・土工など多種の専門業者が共に仕事をしており、
お互いが仕事をバトンタッチしながら工事を進めていきます。
ここでは我々「型枠大工」の大まかな仕事の流れをご紹介致します。
①拾い出し
図面を確認し、柱や梁、壁、スラブ(床)など、どのように型枠を加工すればいいのか、加工図を起こします。
この時に、コンパネ(ベニヤ板)や桟木、パイプ等の材料はどれくらい使うか?搬入計画はどうするか?何人で出来るか?なども考えておきます。
④柱・壁建込み
敷桟に合わせて、ハンマーと釘を使って型枠を建て込んでいきます。
柱の部分には柱の加工材を、壁の部分には壁の加工材を、まっすぐ垂直に、隙間が開かないようにピッタリと組み立てていきます。
⑦コンクリート打設
型枠が仕上がり、締固めも済んだら、いよいよコンクリートの打設になります。(他専門業者による)
綺麗な仕上がりになるように、打設の相番をして、型枠の最終チェックや、打設の仕方の指示をします。
②加工
加工図の通りにコンパネと桟木を使って、型枠を加工していきます。
材料の無駄を出来るだけ出さないよう、合理的にコンパネと桟木を切断していきます。
⑤スラブ張り
柱、壁、梁まで全ての建込みが終わったら、次はスラブを貼っていきます。スラブは今の階の天井であり、次の階の床になります。
スラブの上に人や物が乗っても落ちないように、サポートを使いガッチリと支えておきます。
⑧型枠解体
コンクリート打設が無事終わったら、翌日から型枠の解体をします。
型枠はリサイクルの効く業種なので、次の階や別の場所で使えそうな材料はとっておいてもらいます。
③墨出し・敷桟
現場に出たら、建物を建てる位置を決めるために、図面を見ながら床に墨を出して線を引きます。
そして墨が引けたら、出した墨に合わせて、型枠を建てる為の土台となる桟木を打ち付けて行きます。
⑥締め固め
コンクリートを打っている時に型枠がパンクしないよう、単管パイプやサポート、チェーン等で型枠をガチガチに固めます。
コンクリートの圧は、想像以上に凄く、硬いパイプなどが簡単に曲がってしまう程なので、しっかりと締固めをしておきます。
⑨躯体完成!
型枠を解体すると、完成した躯体が現れます。
何も無かったところに1から作り上げる達成感は、この仕事の醍醐味です。
型枠大工の道具
我々型枠大工は、他業種に比べ専門工具をたくさん使います。
普段どんな道具を使っているのか、一部ご紹介致します。
【玄翁】
大工の右手、ハンマーです。
片方がとんかち、片方がバールになっているものを使います。釘を打つにも、物を取るにも、かゆい背中をかくにも便利。腕の延長線として、大工といったらハンマー。
【スケール】
近頃はコンベックスと言ったりもします。定規です。
型枠は精度がとても重要なので、スケールは何度も使います。
まず確認!合ってると思っても、もう一度確認!
【鋸】
大工の左手、ノコギリです。
左手と言っても、右利きの人は右手を使います。ベニヤを切ったり、桟木を切ったり、峰を使ってケレンしたり。真っ直ぐ切るのは腕の見せどころです。
【墨壺】
墨を染み込ませた糸をはじいて線を引きます。
ピンと張った糸は、定規を引くよりも確実に真っ直ぐになります。
墨壺は伝統的な道具で、法隆寺を造った大工さんも使っていたそうです。
【ラチェット】
ナットを締めたり、緩めたりする為に使います。
ラチェットは締めるナットのサイズによって、種類が多くありますが、我々が使うのは17と21です。ラチェットの先側はシノになっているので、刺したり、こじったりするのに便利です。
【インパクトドライバ】
引き金一つで簡単にナットを締めたり、穴を空けたり出来る用途豊富な電動工具です。
ドライバーやキリ等、ソケットを付け替えて用途に合わせて使用します。